◆4 公演報告 2018-02-23
喜歌劇『天国と地獄』、連日たくさんのお客様の拍手と笑い声に恵まれ、全12ステージを無事に終えることができました。ご来場いただきましたみなさま、公演を支えてくださったみなさま、ありがとうございました。このパワフルな作品でふたたびみなさまに楽しんでいただける日がまたいつの日か訪れますよう…。
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写真:青木司 姫田蘭
■第一幕
「プロローグ」
《セロン》と《ヨロン》またの名を“大衆の声”による自己紹介。
1場
1.「ユリディスの恋のソング」
音楽教師オルフェとユリディスは倦怠期の夫婦。
妻ユリディスが夫オルフェに内緒で羊飼いアリステに恋する気持ちを歌っていると、オルフェが登場する。
2.「離婚のデュエット」
お互いに離婚したいと思っていがみ合っている中、オルフェが何かを思いつき、出ていってしまう。胸騒ぎがしたユリディスはアリステの元に向かう。
3.「羊飼いのシャンソン」
アリステ(実は地獄の王プルート)の元を訪れたユリディスは、麦畑に罠が仕掛けられているからその場を動かないようにと告げる。が、結局ユリディスが麦畑の中へ入り、仕掛けた罠「毒蛇」がおり、ユリディスは噛まれてしまった。
4.「ユリディスの死」
ユリディスが喜んで死んでゆきましょうと歌うと、プルートは喜び、夫オルフェ宛に別れの手紙を書くように言う。
オルフェ登場。ユリディスの別れの手紙を読み、喜ぶ。
オルフェがユリディスの死を大いに喜んでいると、《セロン》と《ヨロン》が現れ、「妻の死を喜ぶなどとんでもない。天国へ行き、ジュピターにお願いしてユリディスを連れ戻す許可を得るのです」と説く。
5.「オルフェと世論・与論のソング」
オルフェ、《セロン》、《ヨロン》、それぞれの思いを抱いて天国へ旅に出る。
2場
6-1.「眠りの合唱 そして」
天国では神々が朝を迎えている。そこへ朝帰りのキューピッド、ヴィーナス、ダイアナが登場。ダイアナに説教するジュピターに向かって皆がジュピターこそ!と詰め寄る。折しもジュピターが人間界の人妻ユリディスを誘惑しているという噂が立っているのだった。
6-2.「マーキュリーのソング」
マーキュリーは人妻誘惑事件の犯人はプルートだと報告する。
報告を受けたジュピターは、疑いをかけた神々に一週間の謹慎処分を命じる。
謹慎処分を受けた神々が自由を求めて革命のウタを歌う。
7.「革命のウタ」
8.「化身のロンド」
女神達がこれまでジュピターがどれだけの女達を口説いてきたかを歌う。ジュピターの得意技は化身(変身)で、牡牛や雨や白鳥に化けて数々の女を口説いたのだった。妻ジュノーが怒っていると、マーキュリーがやってきてオルフェが来たと報告する。
9.「一幕フィナーレ・地獄への旅立ち」
《セロン》と《ヨロン》に促されていやいやながら「妻を奪われました」と訴えるオルフェ。犯人は地獄の王プルート。
ジュピターは神々を連れて地獄へ行く事を決める。
■第二幕
序曲
1場
ここは地獄。プルートの部屋で、ユリディスがひとり暇を持て余していると、プルートの召使いハンスが現れる。
11.「アルカディアの王子」
ハンスが昔は王子だったのだと、ユリディスを口説いていると、天国からジュピターらが押しかけてきて、ユリディスの居場所を聞く。
12.「ポリスたちのウタ」
ポリスに扮した女神達のウタ。
閉じ込められたユリディスの元へ行けるようジュピターは蝿に変身する。
2場
13.「蝿と人妻の愛のデュエット」
蝿となったジュピターとユリディスが愛のデュエットを歌い、ジュピターは一緒に天国へ行こうとユリディスを誘う。快諾したユリディスはバッカスの巫女に変装して、プルートを騙す作戦に出る。
14.「お楽しみはそれから」
3場
15.「地獄~プルート万歳!」
「酔えば地獄も天国、快楽こそが生きているあかし。プルート万歳!」と合唱していると、バッカスの巫女に変装したユリディスが現れる。
「バッカス 素敵!」
酒の神バッカスを讃えて神々が歌っていると《セロン》と《ヨロン》が登場。
16.「ジュピターが踊る・メヌエット~地獄のギャロップ」
ジュピターが踊り、神々も踊る。ジュピターが踊り疲れていると、ユリディスは天国へ連れていってと言う。プルートがそれを阻止しようとする。そこへオルフェがやってくる。ジュピターは、オルフェのあとをユリディスについて行かせるが、けして後ろを振り返ってはいけない。振り返ったら最後、永遠に妻を失い、地獄の奴隷になるのだ、と告げる。
17.「フィナーレ」
なかなか振り返らないオルフェに痺れを切らしたジュピターは雷を落とす。オルフェはジュピターの落とした雷の音に驚き、思わず後ろを振り返ってしまう。ユリディスを引き留められたと、喜ぶプルート。だがジュピターはユリディスをバッカスのものにすると裁く。
全員による狂喜乱舞のフィナーレ。
オペラシアターこんにゃく座公演
2018年2/8(木)~18(日)
会場 俳優座劇場
作曲:ジャック・オッフェンバック
台本:エクトル・クレミュー、ルドヴィック・アレヴィ
台詞・訳詩・演出:加藤直
美術:杉山至
衣裳:太田雅公
照明:齋藤茂男
振付:山田うん
編曲:萩京子 寺嶋陸也
舞台監督:八木清市
舞台監督助手:松村若奈
音楽監督:萩京子
演出助手:小林ゆず子
宣伝美術:イラスト 波田佳子
デザイン 小田善久
照明操作 :(株)シアタークリエイション 大屋惠一、高島里香、菅野裕子
大道具製作:東宝舞台株式会社
衣裳助手:生田志織
帽子製作:下重恭子
衣裳小道具:篠川理湖
衣裳製作:江原彩乃、鈴木奏子、寺岡寛恵、澤田石澄子、瓜生 葵、北岡潤子、小林春菜
稽古ピアニスト:井口真由子、上杉奈央子、五味貴秋
稽古ヴァイオリニスト:甲斐朝花
演出部:壹岐隆邦、金村慎太郎、泉篤史
衣裳部:熊谷みさと、飯野薫
票券:太田まり
制作:忠地あずみ、湯本真紀、大原小夜子、田上ナナ子、土居麦、森友希
協力:有限会社ニケステージワークス
●出演者
ジュピター(神々の王) |
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ユリディス(オルフェの妻) |
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オルフェ(音楽教師) |
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プルート(地獄の王/羊飼い) |
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キューピット(愛の天使) |
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ジュノー(ジュピターの妻) |
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ダイアナ(純潔の女神) |
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ヴィーナス(愛と美の女神) |
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世論(セロン)(世間の目) |
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与論(ヨロン)(世間の目) |
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マーキュリー(ジュピターの使い) |
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ハンス(プルートの召使い) |
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マルス |
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アポロ |
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ミネルヴァ |
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ヘスティア |
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デメテル |
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セイレン |
クラリネット |
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ファゴット |
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ヴァイオリン |
山田百子(2/8,10,13~16昼) | ||
ピアノ |
●助成
文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団
公益財団法人花王芸術・科学財団
●主催・制作 オペラシアターこんにゃく座