こんにゃく座と宮澤賢治
◆オペラ『想稿・銀河鉄道の夜』公演報告
2017-02-08
オペラ『想稿・銀河鉄道の夜』東京公演は、3日間5ステージを無事に終えることができました。
ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。
この後、3月にはオペラ『想稿・銀河鉄道の夜』、京都、広島、長野、名古屋と各地公演へと旅立ちます。
【オペラ『想稿・銀河鉄道の夜』舞台写真】
〈プロローグ −光の中で−〉
夜、教室。教師と一人の生徒・カムパネルラは尋ねる。
「センセイ、宮澤先生。ほんとうのこととは何ですか?」
〈授業〉
生物学の先生による授業。宇宙、人類、生命について、生徒達は夢中に聞く。
〈家〉
活版所の仕事を終えて家に帰ってきたジョバンニと病床の母の会話。
母の言葉は、音楽で表現される。
「お母さん、今日は角砂糖を持ってきたよ。牛乳に入れてあげようと思って」
〈ケンタウルス祭の夜から天気輪の駅へ〉
カムパネルラはジョバンニに言う。
「ジョバンニ、天気輪の駅で待っていてくれないか」
「ねぇ、ジョバンニ。ほんとうのことって何だろうね」
〈尼僧〉
汽車を待つ二人の前に尼僧が現れる。
「天国にはやすらぎが、地獄には冒険があります」
〈発掘の人々〉
今度は、大学士と二人の助手がやってくる。
「私はプリオシン海岸まで発掘!の仕事に行くのですが、うーん、頭が痛い…」
〈鳥を捕る人〉
「わっしは鳥捕りですからね。鳥を捕りに行くんです。ですから鳥のいるところなら、どこへだって行きますですよ」
〈運河と林檎〉
一人の青年と少女が現れる。沈没した船に乗っていた青年は語る。
「けれどもまたそんなにしてまで助けてあげるよりは、このまま神のみまえに二人して行く方が、ほんとうに幸せだとも思いました。」いつしか306番の讃美歌の歌声があがる。
〈蠍の火〉
少女は赤い蠍の火の伝説を語りだす。
〈第四時の汽車〉
二人は語り合う。
「ぼくもほんとうのことが知りたいと思う。…どうしようもならなかったことが、いっぺんにわかるはずだ。きっと、きっと分かるはずだ。」
〈エピローグ〉
次の朝。いつもの教室。ジョバンニはカムパネルラと銀河をめぐった旅を語る。
「ぼくたちもほんとうのことをさがします。ここでさがします。みんな、みんなカムパネルラです。カムパネルラ、行っておいで!」
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オペラシアターこんにゃく座公演
宮澤賢治生誕120周年記念第二弾
オペラ『想稿・銀河鉄道の夜』
原作:宮澤賢治
台本:北村想「想稿・銀河鉄道の夜」より
作曲:萩京子
演出:大石哲史
美術:杉山至
衣裳:半田悦子
照明:成瀬一裕
振付:伊藤多恵
舞台監督:久寿田義晴
音楽監督:萩京子
演出助手:花島春枝
宣伝美術:田中千智(画) 小田善久(デザイン)
照明操作:あかり組 山崎哲也 鳥海咲 曽根篤志 鈴木祥子
大道具製作:道具師KANEHIRO オサフネ製作所
衣裳協力:阿部朱美
稽古ピアニスト:榊原紀保子 湯田亜希
演出部:西田玲子 泉篤史 大久保哲
衣裳部:豊島理恵 太田まり
票券:沖まどか
制作:忠地あずみ 湯本真紀 大原小夜子 田上ナナ子 土居麦 森友希
著作権認可番号 So Kitamura 2015 No.0024
◆出演
ジョバンニ:島田大翼
カムパネルラ:北野雄一郎
宮澤先生・大学士・用務員・素粒子:野うるお
先生・尼僧:梅村博美
ザネリ・青年・素粒子:沢井栄次
鳥捕り・生徒・素粒子:佐藤敏之
車掌・生徒・大学士の助手:富山直人
少女・生徒・素粒子:高岡由季
生徒・素粒子・大学士の助手:熊谷みさと
生徒・素粒子・母の声:齊藤路都
生徒・素粒子:小林ゆず子
生徒・素粒子:冬木理紗
クラリネット:橋爪恵一
チェロ:津留崎直紀
ピアノ:服部真理子
◆【東京公演】
2017年 2/3(金)19:00開演
4(土)13:00開演/18:00開演
5(日)11:00開演/15:30開演
会場:世田谷パブリックシアター
◆助成
文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業)
公益財団法人 花王芸術・科学財団
公益財団法人三菱UFJ信託芸術文化財団
◆提携
公益財団法人せたがや文化財団
世田谷パブリックシアター
◆後援
世田谷区
宮沢賢治学会/イーハトーブセンター
花巻市
◆主催・制作
オペラシアターこんにゃく座
神奈川県川崎市多摩区宿河原7-14-1
TEL.044-930-1720
http://www.konnyakuza.com
◆各地公演
【京都公演】3/9(木)19:00開演 会場:京都府立文化芸術会館
【広島公演】3/11(土)16:00開演 会場:広島市東区民文化センター・ホール
【長野公演】3/18(土)17:00開演 3/19(日)14:00開演 会場:長野市芸術館アクトスペース
【愛知公演】3/22(水)19:00開演 会場:名古屋市芸術創造センター
※3月各地公演詳細はこちら
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こんにゃく座と宮澤賢治、9月公演オペラ『グスコーブドリの伝記』に続き、オペラ『想稿・銀河鉄道の夜』作曲家、演出家について、出演者インタビューを掲載してきました。宮澤賢治生誕120周年記念でおおくりした2作品の東京主催公演はこれで終了しますが、またいつの日か、新しいこんにゃく座・賢治オペラが生まれることを、どうぞお楽しみに。